どうも、富動さんだよ!
マンションやアパートのトラブルの中でも多い「無断駐車」について、どう対策していいのか分からなくて、困っているなんてことはありませんか?
実はこの無断駐車は、案外デリケートな問題なんです。
え?そうなんですか!?
そうそう、だから対策を誤ると、逆にこちらが不利になる可能性があるよ!
この記事では、無断駐車に対してどう対策すれば良いのか悩んでいる方向けに、下記の内容をそれぞれご紹介します。
- 意外にデリケートな問題だということ
- 誤った対策
- 正しい対策
- 損害賠償する方法
無断駐車は放置しておくと、どんどん悪化する可能性があるので、できるうちに対策をしていこう!
無断駐車対策の前に知っておいてほしい事実
さて、太郎くん!無断駐車ってなんで起こるんだと思う?
えっと・・・近くに駐車場がないとか、有料駐車場があってもお金を払いたくないから??
おお、珍しく的を得てるね!
無断駐車する側の心理としては、以下のようなものが挙げられます。
- いつも空いてるから少しくらい停めてもわからないよね
- 短時間だから迷惑にならないでしょ
- 駐車料金がもったいない
- そもそも他人の迷惑は気にしない
- 無断駐車に対する罰金の法的効力がないことを知っている
ここで最も注目すべきは、最後の罰金!
無断駐車の罰金に法的効力はない
よく駐車場に「無断駐車は◯万円頂きます」みたいな看板あるけど、あれって払う必要あるんですか?
基本的には、記載されている金額をそのまま支払わなければいけないという、法的効力はないのが現状だね。
ホウテキコウリョク???
アパートやマンション内の無断駐車は私有地での話になるため、法的効力(法律で認められているかどうか)はありません。
公道であれば「道路交通法」が適用されるので、警察が違法行為(駐車違反)として取り締まることができ、罰金も提示された金額を支払うことになります。
しかし、マンションやアパート内は私有地なので、これはあくまで民法上の不法行為という形になります。
警察は民事不介入(刑事事件じゃない限り警察は介入できない)なので、法的効力はありません。
ちなみに、刑事と民事は対義語になっていることからも、警察が介入できないってのが分かりやすいと思う!
おお、なるほどですね!
無断駐車はデリケートな問題
太郎くん、無断駐車されているのを見て「無断駐車するやつが悪いんだから、なにか制裁を加えてやれば停めなくなるかも!」と思って、仕返ししてもいいと思う?
う~ん、無断駐車している方が悪いので、それは大丈夫なんじゃないかと思います!
太郎くん!それじゃ逆に訴えられる可能性があるよ!
うえええっ!?
なぜかと言えば「自力救済禁止の原則」が関わってくるからです。
これは、何らかの問題を起こされた側が、国が定めた正しい手続き(裁判等)を行わずに、自分だけで勝手に取り返したりする(自力救済)ことを、禁止しているからです。
当記事で言えば大家さんや住人が、自ら無断駐車している車に対して、制裁を加えたりする等の行為をした場合、行動をした側が不法行為をしたとみなされ、逆に悪者扱いされる可能性があります。
“]太郎くん、無断駐車は悪いことだけど、自分から何か仕返しをすることはNGってことが分かったかな?
とにかく、自分からなにか仕返しするような行動を起こさなければいい、ということは分かりました!具体的にどんなことはやっちゃいけないんですか?
下記に3つほど具体例を挙げてみたよ!
やってはいけない対策その1 タイヤに細工する
タイヤをロックするために
- チェーンロックをかける
- 空気を抜く
- パンクさせる
等の細工をすると、逆に器物損壊罪として訴えられる可能性があります。
やってはいけない対策2 張り紙を貼る
フロントガラス等(ガラス面)に、テープなどで張り紙をして警告する場合に、粘着面が残ったり、コーティングが剥がれたりすると、器物損壊罪として訴えられる可能性があります。
やってはいけない対策3 車両を塞ぐ
無断駐車の車が動けないようにと、別の車両や物で塞ぐと、車両が移動できなかったことによる、損害賠償を請求される可能性があります。
だからこそ、無断駐車とはいえより慎重に対策を取っていく必要があるんだね!
よく分かりました!
そもそも、常識が欠如した方と争う時間と労力が、結果と見合うかどうか疑問です。
その時は気分がすっきりした、一時的に解決したとしても、その後のことまで考えてみましょう。
下手に自分でどうこうすることのリスクと手間を考えるなら、正しい対策を実行すべきだと思います。
無断駐車に対する正しい3つの対策
無断駐車対策で行うべき正しい方法は、下記の3つになります。
- 大家さんや管理会社に連絡する
- 警察に連絡する
- カラーコーンやチェーンなどで無断駐車させないようにする
それぞれ解説していくね!
よろしくお願いします!
①大家さんや管理会社に連絡する
無断駐車している方は、もしかしたら同じアパート・マンションの方かもしれません。
実は私も経験したことがあるのですが、大家さんと管理会社の連絡がうまくいっておらず、駐車場登録がダブルブッキングしていたことがありました。
この時は、大家さんの連絡ミスだったので大きな問題にならずに済みました。
なので、まずは大家さんや管理会社に確認の意味でも、連絡して状況を伝えることをオススメします。
②警察に連絡する
警察は民事不介入だということを、すでにお伝えしましたが、緊急通報で連絡をした場合は警察の方は現地に来てくれます。
ナンバーなどで車両の持ち主を照会した後、警察から車両の持ち主へ連絡をしてもらえる可能性もありますので、話の通じる方であれば素直に車両を移動してくれるかもしれません。
私の知り合いの方は、警察経由で無断駐車の方に連絡したところ、日本のルールがあまりわかっていない外国人の方だったという経験がありました。
③コーンやチェーンなどで無断駐車させないようにする
無断駐車されてから対処するのではなく、無断駐車されないような工夫をするのも有効な手段です。
無駄な争い、無駄な時間、無駄な労力を防ぐためには自身で工夫しましょう。
私の近所の月極駐車場では、最近このような対処をよく見るようになりました。
なるほど、無断駐車させないための予防策として、事前に対策しておくことも大切ですね!
そうそう!トラブル起こってから対処するのは時間も労力もかかるので、事前に防げるなら防いだほうがいいよね!
損賠賠償請求するにはどうすればいい?
どうしても損害賠償を請求したい人はどうすればいいですか?
そんな時は「本人訴訟」という、オススメの方法があるよ!
通常、裁判費用や弁護士費用などを考えると、無断駐車の損害賠償を考えたときに、経費倒れになってしまいます。
そこで「本人訴訟」という方法があります。
弁護士を付けないで訴訟が起こせるというもので、少額の争いの時には有効な手段です。
詳細な訴訟方法などの方法については、私の専門外になってしまうから、専門家の方に聞いてみてね!
おまけ 賠償金921万円!の支払命令が出た判例
今回はアパートやマンションでの無断駐車だったけど、これが店舗等での無断駐車ともなれば、話が変わってくるよ!
そうなんですか!?
実際に下記の事例を見てみよう!
2018年に大阪府の茨木市のコンビニで、1年半にも渡って昼夜問わず無断駐車していた男性に対する判例です。
2台で1万1000時間以上にも及んだ、迷惑極まりない無断駐車。
1万1167時間分の駐車料金として車1台分を1時間700円で計算し、それに慰謝料・弁護士費用を足した921万円の支払いが男性に命じられた。引用:FNN PRIME
1万1000時間!?さすがに度が過ぎてますよね・・・
男性はコンビニで商品を買うわけでもなく、オーナー側の注意喚起等も無視して長期間の無断駐車だったことから、今回の判例が出たってことだね。同じような立場にいるオーナーにとっては、良い抑止力となる判例になったね!
ただし、改めて言わせてもらうと、今回のオーナーは注意喚起の張り紙をしていたとのこと。
これが事前に解説したように、自力救済禁止の原則によって、逆に訴えられる立場になってしまう恐れもあるので、リスクを減らすためにも正しい対策を行いましょう。
無断駐車させない工夫を普段からしておこう
太郎くん、無断駐車に対する正しい対策は、理解してもらえたかな?
はい!無断駐車って正直、軽々しく思っていましたが、知れば知るほど正しい対策をしておくべきなんだと思いました!
- 無断駐車はデリケートな問題
- 自力でなんとかしようとしない
- 正しい対策で対処する
- 事前に無断駐車させない工夫をする
無断駐車は相手が悪いんだという意識が強いので、対策を間違えると逆に訴えられる可能性があるのは、知らなかった方もいると思います。
無断駐車されても、自力で解決しようとしてはいけません。
公的な機関を利用したり、法に則った行動をすることで
関わると面倒だピヨ!
と思わせる行動を心がけることが、ベターな方法だと思われるので、意識しておきましょう!
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